2021年はスピンオフの年
2021年は多くの投資家が【スピンオフ】と直面する場面があったのではないでしょうか。
ちなみに、スピンオフとは「大和証券の金融・証券用語解説より」
スピンオフについては、メリットもデメリットも存在するためスピンオフ元・スピンオフ先の企業がそれぞれ今後どのような展開を見せるのか誰にも分かりません。
SBI証券の場合、スピンオフした会社が特定口座にあったとしても、新会社の株式とともに一般口座へ移されて運用という形を取っているため、スピンオフをする前に売却し現金化させておくというのが個人投資家の多くの考えのようです。
ただし、【マネックス証券】の場合は特定口座で保有していれば一般口座への移動はされず特定口座への保有となるようです
2021年スピンオフ銘柄(保有銘柄)
2021年・私の保有銘柄でスピンオフを発表した企業です。
IBM▶KD(キリンドル)
米IBMが、ITサービス事業を分社化しキンドリル(KD)を設立。
【今後】
・売上高と従業員数でIBMの4分の1強を占めるKDではあるが、売上高が横ばいとなっており現状では厳しいと判断せざるを得ない。
・IBM、KDともに人件費と維持費が高く、最悪共倒れになる可能性もあり。
・IBMは減配必至で、好条件見当たらず。
MRK(メルク)▶OGN(オルガノン)
米医療品事業者のメルク(MRK)が、がん治療薬など革新的で利益の高い薬品の開発に注力するため婦人科製薬事業部門をスピンオフし、新会社であるオルガノン(OGN)を設立。
【今後】
・利益の高いがん治療薬などが完成した場合の株価上昇に期待。
・利益の高いがん治療薬などは中国をはじめ他国でも開発を重視されており、価格競争となった場合のOGNの優位性がなくなってしまう可能性あり。
・コロナの治療薬として期待される「飲み薬」の効果はどうなのか。
T▶新会社(ディスカバリーとメディア事業統合)
米通信事業者のAT&T(T)がメディア事業をスピンオフし、ディスカバリーと事業統合させます。この統合により多様な資産を持つ新たなエンターテインメント大手が誕生することになります。
【今後】
・新会社に配当は期待できない。
・エンターテイメント事業はライバル社が多く新会社がどこまで対抗出来るか。
・Tの配当は事業統合までは減配なし。
・事業統合後のTの配当は3〜4%程度になる見込み
JNJ▶新会社(消費者ヘルス事業を分社化)
米ヘルスケア事業者のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が会社を2分割し、バンドエイドやベビーパウダーを扱う消費者ヘルス事業をスピンオフし上場企業とさせます。JNJは医療品・医療機器部門は維持しますので分社化となります。
【今後】
・景気後退期(リセッション)に入っても、消費者ヘルス事業・医療品事業ともに業績は底堅い。
・医療品事業は訴訟問題や特許切れ問題と常に隣り合わせとなっており注意は必要であるが、S&P500格付けAAA、58年連続増配の安定感は光る。
スピンオフに対しての判断
スピンオフに対しての投資家の判断としては非常に難しいところだと思います。
もともと購入した銘柄の部門とはいえ別会社になってしまうため、今後の配当や株価についても気になることろです。
逆に、スピンオフ元・スピンオフ先の両方とも売却という潔い選択を出来る機会とも言えます。
投資家としてどのような選択をしていくのか、難しくもあり楽しい場面ではないでしょうか。
〜どうぞ私を反面教師になさって下さい〜
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